猫の膀胱炎 尿石症について
寒い日が続き、ご自宅の猫ちゃん(特に男の子)が、最近おしっこを頻繁にする、おしっこを出したそうにするけどでてない、出てるが尿に血が混じっているなどの症状が出ていないでしょうか?この時期は膀胱炎や尿石症などの尿路疾患が増える傾向があります。その理由としては、冷たい水だと飲水量が減って尿が濃くなり、尿路疾患を引き起こす原因になるからです。 特におしっこが出る尿道に尿石がつまり、おしっこが出ない状態(尿路閉塞と言います)はそのまま放置すると大変危険です。本来、尿は体に溜まった老廃物を外に出すためのものなので、おしっこが出せなくなってしまうと、BUN(尿素窒素)が溜まり、尿毒症になってしまいます。尿道に結石が詰まってしまい、おしっこが出せなくなってしまった場合は尿道にカテーテルを入れて、膀胱内の結石を洗浄しなければなりません。 尿石症は、その大部分がストルバイト結石が原因となっており、尿路感染や、飲水量の不足や排尿回数の減少によってできやすくなります。また、食物中のマグネシウム含量が高かったり、尿のpHがアルカリ性に近くなったりすると、尿中でのストルバイト形成が促進されることが知られています。 尿中にストルバイト結石が確認された場合、抗生物質や処方食を使って治療します。この処方食はできた結石を溶かすため、尿中のpHを下げる役割や新たにストルバイト結石ができないように栄養成分を調節してあります。また、猫ちゃんは冷えた水道水だと飲まなかったり、こだわりがあるのでぬるま湯をあげるなどして飲水量を増やしてあげることも大切です。 もしおうちの子から尿路疾患を疑うような症状を確認した場合は早めに相談してください。